むし歯予防のポイント

「むし歯菌」「糖分」「歯質」に時間が加わることで、歯の成分が溶け出してしまうため、「正しい歯磨きの励行」と「間食(糖分)のとり方に気をつける」だけではなく、「歯質」を強くする「フッ化物洗口」が虫歯予防には大切です。
※ただし「正しい歯磨き」については、歯ブラシの届かない場所もあるため、定期的に歯科健診で機械的清掃をうけることも大事です。

フッ化物洗口の基礎的知識

フッ素自体は、私達が食べたり飲んだりするものにたいてい含まれており、むし歯予防で使われるものは他の元素とくっついた「フッ化物」が使われています。むし歯予防で使われる「フッ化物」は大きく分けて「全身応用法」と「局所応用法」に分けることができます。「全身応用法」は水道水にフッ化物を添加したり、フッ化物添加食塩があったりしますが、日本では認められていません。日本では、「局所応用法」として、家庭内で使用できる「フッ化物配合歯磨き剤」や「フッ化物洗口液」、専門家による「フッ化物歯面塗布」を組み合わせてむし歯予防を行っています。

フッ化物の効果

大きく分けて「歯質強化」、「再石灰化の促進」、「抗菌作用」があります。

歯面強化

フッ化物を用いることで、むし歯の作る酸に負けない歯になります。幼児の生えたての歯は、酸に弱くもろい構造ですので、フッ化物を作用させることで酸に負けない強い構造(耐酸性の強いフルオロアパタイトに置換)にすることができます。

再石灰化の促進

フッ化物はむし歯菌の作る酸によって歯から失われたカルシウムやリンを歯に取り戻す「再石灰化」を促進します。これにより、脱灰した歯のエナメル層を修復します。

抗菌作用

むし歯菌の活動し、酸の産生能力を低下させます。

むし歯の予防効果

むし歯の予防効果
フッ化物洗口30~60%
フッ化物配合歯磨き剤20~30%
フッ化物歯面塗布30~40%
フッ化物洗口においては80%の抑制効果がある報告もあります

子供はブクブクうがいができる4歳から始めて、6歳から10歳までの期間をしっかりフッ化洗口液で予防すると、フォローしていない場合と比べると5倍程度、予防効果があることがわかっています(新潟県東頸城郡牧村(1974~1976))。大人の方でも歯頸部う蝕や根面う蝕(歯と歯茎の間の虫歯)の予防に効果があります。

フッ化物洗口の安全性

フッ化物洗口は家庭や歯科医院、保育所、幼稚園、学校などで安全に実施されています。適正にフッ化物洗口が行われる限り、安全性に対する心配はありません。洗口後に少量の洗口液が口に残りますが、洗口液量の10~15%程度であり、4歳児であっても、お茶1杯に含まれているフッ素と同量の微量なものです。体内に取り込まれた余分なフッ素は体外に排出されます。また、フッ化物自体は食物にも微量に含まれているものなので、アレルギーの原因となることはございません。

予防歯科で使われるお薬

予防歯科で使われるお薬は2種類、「ミラノール顆粒11%」と「フッ化物洗口液0.1%」があります。また、ドラッグストアなどでは第三類医薬品でフッ化物洗口液0.05%も販売されております。

ミラノール顆粒11%

「ミラノール顆粒11%」は顆粒1gあたり水道水200mL(×ミネラルウォーター)に溶かして、毎日1回10mLでうがいするタイプのフッ化洗口剤です。アルコールフリーで刺激性はありませんが、香料にシナモンが入っているので、やや甘い香りがします。こちらは毎日の習慣にしたい方にご利用いただきたい薬剤です。注意事項として、ミラノール顆粒は劇薬扱いのため、初回には初回問診票の記入と署名が必要です。
なお、ミラノール顆粒には週1回法ができるタイプ(1包装につき1.8g)もあるのですが、丁寧な歯磨きとフロスの使用頻度を考慮すると毎日法か週2回法を当薬局ではオススメしているため、週1回法ができる1.8g包装版はお取り扱いしておりません。
「ミラノール顆粒顆粒11%」を溶かすために使う200mLボトルは、「ミラノール顆粒顆粒11%」を購入された方に毎回1本サービスさせていただきます。当薬局の電子薬歴に購入記録、お薬手帳シール発行まで紐づけており、薬剤師が対面でカウンセリング致します。
ちなみに、濃度的には、ドラッグストアで売っている、第三類医薬品のフッ化物洗口液と同等となりますが、価格は「ミラノール顆粒顆粒11%」のほうがはるかに安いです。

予算感

1ヶ月分で250円程度

フッ化物洗口液0.1%「ライオン」

フッ化物洗口液0.1%「ライオン」は週2回法ができる濃度にあらかじめ希釈されているタイプの洗口液です。アップルミント風味で使用感は爽やかですが、ミントが苦手な幼児にはミラノールのほうが使いやすいかもしれません。毎日使用しても問題はございませんが、週2回と予防効果に差がなかった報告があるため、当薬局では週2回法でご家庭でできるむし歯ケアとして推奨しております。月曜日と金曜日といった形で、あらかじめ曜日を決めて使いましょう。

予算感

1ヶ月分で300円程度

使用方法の例

薬局お茶の水ファーマシーが推奨している歯のお手入れは下記のとおりです。

①普段の歯磨きは1日3回、フッ素入りの歯磨きでしっかり磨く(歯と歯茎の間は特に念入りに磨く)
②1~2日に1回、歯間ブラシで歯と歯茎の間の歯垢を取り除く
③週に2回、寝る前にデンタルフロスで歯と歯垢の間の歯垢を取り除き、フッ化洗口液0.1%10mlを口に含んで30~60秒うがいする。使ってから30分は飲食を控える。
④2~3ヶ月に1回、歯科医院で定期メンテナンスを行う(歯科衛生士さんにクリーニングしてもらう)

年を重ねても美味しくご飯が食べられることが健康的な生活の維持にも繋がります。ぜひ薬局お茶の水ファーマシーをご利用いただけますと幸いです。 フッ化洗口液についての考え方、疑問に関しては熊本県歯科医師会のHPの資料がとても詳しいです。また、三重県歯科医師会のマニュアルはとても見やすく作成されているため、これからフッ化洗口液による虫歯予防に取り組まれる方にもおすすめできます。具体的なフッ素洗口のガイドラインについては、平成10~12年度厚生労働省科学研究「フッ化物応用の総合的研究」班編集のフッ化洗口液ガイドラインを参照してください。

熊本県歯科医師会「Q&A フッ化物洗口 要点」 → http://www.kuma8020.com/school/pdf/111031_03.pdf
三重県歯科医師会「フッ化物応用マニュアル」 → http://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000820650.pdf
平成10~12年度厚生労働省科学研究「フッ化物応用の総合的研究」 フッ化洗口液ガイドライン → https://www.niph.go.jp/soshiki/koku/oralhealth/ffrg/m/kenkai03.html

公益社団法人 歯科衛生士会 歯科衛生だよりvol.58 → https://www.jdha.or.jp/pdf/health/hatookuchi_20200801_1.pdf

当薬局にご相談ください

虫歯予防が大切と言われながら、虫歯予防に使われる薬剤を提供できる医療機関は限られています。当薬局では、丁寧な説明と、継続しやすい価格での提供を心がけております。将来の虫歯リスクを下げるために、とても効果的なフッ化物洗口に取り組んでみませんか?
お気軽に当薬局の薬剤師までご相談ください。

※上記の医薬品の購入は一度につき薬学管理手数料として770円(税込み)を頂戴しております。